新制限のドラゴンリンク 《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を取り込め!
明けましておめでとうございます。
長崎県で遊戯王を楽しんでおりますクルーシャと申します。
新制限一発目の大会で上手く結果を残せたこともあり、今回の記事では自分の考えている新制限におけるドラゴンリンクについてご紹介します。
目次は次のようになっています。
どうかお付き合いよろしくお願い致します。
1.新制限における制限改定の影響
2020年1月の制限改定においては、ついに《トポロジック・ガンブラー・ドラゴン》が規制されてしまいました。
これにより、先攻を取って展開することでハンデス+αの妨害で完全封殺を行い、じゃんけんでの勝敗をそのままマッチに持ち込むプランの確実性が崩れました。
後手においては《レッド・リブート》や《ライトニング・ストーム》といった強力なカードを駆使し、さらに《ヴァレルソード・ドラゴン》を用いてのキルがありました。先攻は封殺、後手の捲り力の2つの魅力の内、先攻の圧倒的なまでのパワーが減退していると言わざるを得ません。
特に、先攻を渡すとハンデスをされるためサイドボードから盤面を捲るカードを入れても意味がなく、先攻用のサイドチェンジを相手に押し付けることができ、こちら側がサイドチェンジについて非常にやりやすいメリットも失われました。
勿論、先手を渡すプランを取ってくるデッキもありましたが、それでもサイドチェンジはかなり楽でした。
先攻のハンデスが無くなったことで相手は盤面を捲れる可能性が増し、相手はこちら側が捲りカードを先攻用のカードを抜いて入れていることを見越し、あえて先攻を渡してくるプランがより有力になり、今後はよりサイドチェンジの考察が必要になると感じています。
実際に今回参加した大会でもこのプランを取られ、事前の想定が足りなかったこともあり何度か頭を悩まされたため、自分が思っていたよりもこの部分は大きく効いてくると思っています。
しかし、メインギミックでもある展開するパワーは無傷であり、妨害プランを環境に合わせて用意・拡張すればまだまだ戦えると思っております。特に致命的な誘発も無い部分は健在で、展開ルートを拡張し続けることができるポテンシャルをまだまだ活かしてやりたいです。
2.環境推移について
前々から注目されていた《真紅眼融合》一枚から成立する《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を用いるデッキが台頭し始めました。特に《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の効果でも《真紅眼融合》を使用できるという裁定が出たときには大変なことになると思った方も多いのではないでしょうか。
超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ
融合・効果モンスター
星8/闇属性/魔法使い族/攻3000/守2500
「ブラック・マジシャン」+「真紅眼の黒竜」またはドラゴン族の効果モンスター
(1):このカードは効果の対象にならず、効果では破壊されない。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、
その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
この効果は1ターン中に、このカードの融合素材とした通常モンスターの数まで使用できる。
(3):1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。
その発動を無効にして破壊し、このカードの攻撃力を1000アップする(遊戯王カードWikiより)
《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を用いるに当たって、メインスロットに採用されるカードの枚数は《レッドアイズ・インサイト》、《真紅眼の飛竜》を採用していても飛竜1インサイト3融合4バニラ2の10枚で事足ります。
空いたスロットを神や永続罠、誘発、そしてアナコンダを成立させるためリンク2を出せるグッドスタッフパーツに費やすことができる驚異のデッキです。
特にトリックスターパーツの出張は、ライトステージでバックに触りつつ、やっかいな置物をキャンディナ+キャロベインの攻撃力補助で突破出来たりと非常に強力です。
ドラグーンを使用したデッキは今後も増加し続けると考えられ、メインギミックでドラグーンを突破することができるデッキ(展開系、エンディミオンなど)や、対策札を多く採用しているドラグーンミラーが多くなると予想されます。
転生炎獣や閃刀姫にとってはこれらのデッキの台頭は非常に厳しくなってしまったと思っています。
アナコンダを採用さえすればどのデッキもドラグーンを成立させることができてしまうため、ドラグーンデッキはますます数を増してくるでしょう。
3.目標とするプラン
先攻におけるハンデスができなくなってしまい、それに代わる妨害が必要になりました。特にドラグーンデッキにも妨害となる盤面を成立させなければなりません。
ガンブラーが禁止になることは明白だったため、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》と《トロイメア・グリフォン》を利用し、《虚無空間》や《王宮の勅命》を先攻で成立させたり、無限妨害ギミックをも取り込めるポテンシャルは持っており、色々と試行錯誤していました。
今日使ってたドラゴンリンクのおもちゃです。
— クルーシャ (@omnizone_omega) December 16, 2019
イヴスタートで
勅命+無限妨害+霧剣+渓谷
(トレーサーアブソデッキ残し)
どちらかだけのギミック使ってもいいですし、ドラグーン来てからはドロドロゴンを利用できます
展開ルートは無傷なので、冥王に耐性持たせる方向性で組めれば面白そうです pic.twitter.com/beXiz4WQBV
ガンブラーが禁止になっても、《ユニオン・キャリアー》を利用した《破壊剣-ドラゴンバスターブレード》のEX封印プランは引き続き使用できることから、このカードを利用した展開を採用しました。
《ユニオン・キャリアー》
リンク2/光属性/機械族/攻1000
【リンクマーカー:右/下】
種族または属性が同じモンスター2体
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードはリンク召喚されたターンにはリンク素材にできない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
元々の種族または元々の属性が対象のモンスターと同じモンスター1体を手札・デッキから選び、
攻撃力1000アップの装備カード扱いとして対象のモンスターに装備する。
この効果でデッキから装備した場合、
ターン終了時まで自分はその装備したモンスターカード及びその同名モンスターを特殊召喚できない。(遊戯王カードWikiより)
《破壊剣-ドラゴンバスターブレード》
チューナー・効果モンスター
星1/闇属性/ドラゴン族/攻 400/守 300
「破壊剣-ドラゴンバスターブレード」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに自分フィールドの「バスター・ブレイダー」1体を対象として発動できる。
自分の手札・フィールドからこのモンスターを装備カード扱いとしてその自分のモンスターに装備する。
(2):このカードが装備されている場合、相手はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(3):このカードが装備されている場合に発動できる。
装備されているこのカードを特殊召喚する。(遊戯王カードWikiより)
ユニオンキャリア―を展開途中に用意したうえで、バスターブレードを装備。そしてサベージを両立させることは今までもできてました。ガンブラードラゴンの生成に割いていたリンク数を活かし、サベージに並ぶような置物を出したい...。
つまり
《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を使えばいい
ドラグーンの融合素材の片方はドラゴン族の効果モンスターであり、かつトレーサーからレベル2ヴァレットを持って来れば、《ドロドロゴン》を利用できます。
ドラグーンもドロドロゴン両方とも闇属性であり、ヴァレットと相性がいいモンスターであることも幸運でした。
ただ、今回使用した構築におけるドラグーンは主軸にして戦うためのモンスターではなく、何でも無効と耐性を持った置物としての運用しかしていないため、他のドラグーンデッキのドラグーンに比べて弱い部分が目立ってしまいます...
目指す展開のゴールは2アポロウーサ、ドラゴンバスターブレード装備のサベージ、ドラグーンです。
展開ルートについては簡潔に記します。分からない部分があればリプライや質問箱でお聞きください。お答えします。
ルートとしては、文字では非常に分かりづらいと思うので、画像も載せて紹介します。
まず、《星杯の神子イヴ》を展開に絡め《ドラグニティナイト-ロムルス》を先出ししつつ、
《召命の神弓-アポロウーサ》を成立させます。そして《守護竜エルピィ》から《輝光竜セイファート》をリクルートし、《暗黒竜 コラプサーペント》をサーチ。
展開を伸ばし、《輝光竜セイファート》《守護竜エルピィ》《守護竜ピスティ》《輝白竜 ワイバースター》を用いて、《デリンジャラス・ドラゴン》、《ストライカー・ドラゴン》、《ユニオン・キャリアー》へと繋ぎ、《ヴァレット・トレーサー》そして《シェルヴァレット・ドラゴン》、《ソーンヴァレル・ドラゴン》を絡め、《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を成立させます。
文字だけでは分かりづらい方はこちらのページに画像を張り付けているのでご覧ください。
4.使用した構築と大会結果
TCS
— クルーシャ (@omnizone_omega) December 29, 2019
使用ドラゴンリンク
6-2 ベスト8
予選
転生🎲× 後◯ 後◯
魔術師🎲× 後× 先◯ 後◯
召喚ドラグーン🎲× 後× 先×
転生🎲× 後◯ 後◯
閃刀姫🎲◯ 先◯ 後× 後◯
決勝トナメ
シャドール🎲◯ 先◯ 後× 先◯
エンディミオン🎲× 後◯ 先◯
ドラグーンビート🎲× 後◯ 先× 先×
新制限ドラゴン強かったです pic.twitter.com/m9S07YbKol
今回、第十三回Tetsu Champion Ship ~Cosmos in the Lostbelt~に参加してきました。
TCSは毎年Tetsuさんが年末に開催されている大会で、今年は188人/210人(定員)の参加人数で予選5回戦はダブルイリミネーション方式、決勝トーナメント5回戦は勝ち抜き戦でした。
大会結果としてはベスト8でしたので、結果は残せたもののドラグーンデッキに二回負けてしまっているため、課題が残る終わり方となりました。サイドチェンジ後、先攻・後攻どちらを渡されるか分からず、難しいサイドチェンジを強いられた大会でもありました。
さて、構築についてご説明いたします。
前節で述べた展開ルートの追加要素としては幻影パーツが追加されています。
ドラグーンデッキへの対策カードで考えられるのは《冥王結界波》、《超融合》、壊獣を初めとするリリースモンスターで、他にサイドボードに採用されてそうなカードとしては、広く見ることができる《精神操作》、《ライトニング・ストーム》が考えられました。
特にドラグーンやエンディミオン、SPYRALの対策となる《冥王結界波》《超融合》は広く採用されているだろうと予想していました。
冥王は盤面のモンスター効果が無効化されてしまうため、サベージとドラグーンが0妨害へと変えられてしまいます。紹介した展開盤面に対して発動されても、装備されているバスターブレードを場に残っているため、最低限の妨害を残せます。しかし、その妨害では足りないと考えたため、保険として《幻影霧剣》を場に残せる構築にしました。
次に課題となるのが壊獣を初めとするリリースモンスターです。紹介展開ではサベージにバスターブレードを装備しているため、サベージをリリースされてしまうと妨害が2つもはがされてしまい、非常に勝ちづらくなると構築段階で考察しました。
そこで、幻影を採用した展開を用いることで《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》、または《デリンジャラス・ドラゴン》を最終盤面に残せるようにしました。サベージではなくこの2枚に対してバスターブレードを装備することで、リリースに対して若干の耐性を持たせ、妨害を一気にはがされて負けるリスクの削減ができます。
盤面にソーンヴァレルも残せるため、《幻影霧剣》を相手モンスターに発動した場合に、そのまま盤面が硬直する状況も解除できます。
デリンジャラス+霧剣の組み合わせでも解除は狙えますが、守備でssされたモンスターに使うと自分の霧剣を解除できないこともあるので気を付けましょう
また、ユニオンキャリア―の登場から見られるようになった、《ワン・フォー・ワン》の1枚初動として《妖醒龍ラルバウール》でトレーサーをサーチする3消費の展開プランも採用しています。
今回の構築では幻影モンスターの採用で、《ワン・フォー・ワン》のコストで上振れさせることができ、消費をやや誤魔化すことができます。
ドラグーンデッキの台頭においては、捲りでラルバウールが大活躍します。ドラグーンのefをモンスターに使わせることで、墓地か手札からss、サーチ効果でレヴィオニアを初めとする盤面にあった適切なモンスターをサーチすることもできます。また、先攻展開においても上振れに使用します。
大会においては幻影モンスターをそのままユニオンキャリア―に変換する際に混ぜれたり、使っていて非常に便利でした。
ドラグーンデッキへの対策でドロバやニビルを初めとした手札誘発の採用が抑えられていると考え、リンクスパイダーを採用せず、ドラグーンやエンディミオンへのメタを一緒に食らうのを避けるためのラスティの採用に踏み切れました。
後は細かい部分の変更はありません。従来の展開用のパワーを使用して、展開しています。
5.今後のドラゴンリンクについて
さらにドラグーンデッキの考察、最適化が進みミラーを重く見た構築が広がっていくと思われます。こちらが目指す目標としては、それらの対策カードが直撃しない展開ルートの整備になります。
また、メインボードにもドラグーンを見ることができるカードの採用も考えなければならないと思っています。
幸い、《リンクロス》が登場することで、ドラゴン二体からの展開からもイヴにアクセスできるようになり、構築も環境に合わせたものを考察できます。既にドラグニティからリンクロスを使用した展開ルートの参考になる動画は既にtwitterに挙げられています。
イヴに絡めて、かつドラグーンに対する対策になるカード...使うしかありません。
そしてハリファイバーが最強になります
リンクロスはオルターガイストの強力な新規にもなっているため、オルターの分布も増えそうです。
ドラゴンリンクはまだまだ環境で戦っていけるデッキだと思っており、今後も考察を進めていきます。
終わりに
長々とお読みくださりありがとうございました。
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